県士会活動報告 | 香川県の作業療法士会 - Part 5

令和元年6月8日(土)、高松市にあります、瓦町フラッグ健康ステーションにて、高松市民向けの健康長寿講座が開講されました。これは、年間を通して様々な内容での講義を、高松市在住の65歳以上の市民に向けて行うというものであり、各テーマごとに医師・理学療法士・作業療法士・看護師などの職種が講師となり講義を行います。今回は「運動・健康作り」というテーマで開講され、香川県作業療法士会からの派遣という形で、講義を行ってまいりました。

今回、作業療法士からの講義としては、「健康について考える ~心と体も健康に~」という題目に沿い、お話をさせていただきました。参加者は70名程度いらっしゃいましたが、皆さん興味のある内容なためか、真剣に聞いて下さいました。

本講座は高松市民対象とした長寿講座ではありますが、我々作業療法士がこのような方々に少しでも必要とされていると考えると、日々の業務で関わっている患者さんや利用者さんだけでなく、自分が住み・働いている地域に貢献する事の大切さを改めて感じることができました。今後も作業療法士の社会的認知度を上げ、地域貢献できるように努めてまいりたいと思います。

医療法人社団 研宣会 広瀬病院 リハビリテーション部 作業療法士 田村篤史

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令和元年6月23日(日)、サンメッセ香川において、令和元年度第1回学術研修会を開催しました。今回は大阪府立大学准教授、竹林崇先生をお招きし「行動変容を導く上肢機能回復アプローチ」というテーマで講義して頂きました。当日は、過去最高人数の114名の参加がありました。

脳科学の知見に加え、CI療法の研究結果からエビデンスを示され、介入方法も動画やわかりやすい写真を交えて伝えていただきました。学習を基盤とした上肢機能訓練におけるコンポーネントとして1、麻痺手に対する量的な訓練 2、課題指向型訓練(Shaping、Task-practice)3、麻痺手に対する行動学的手法(Transfer Package)が重要であると述べられていました。特に目標設定とその共有、日常生活でのモニタリングや日記法など、生活場面に繋げる重要性を具体的に示されており大変勉強になりました。麻痺手を他動ではなくいかに主体性を持ち、使用できるかどうか、明日からの臨床介入に繋がるヒントが沢山提示されました。

終了後の出席者のアンケートも好評で「講義内容が分かりやすかった」「画面越しでは無く直接聞けて良かった」「研究の話と実際の臨床の話が聞けたこと、動画もありわかりやすかった」などポジティブな意見が多くさらには「とても興味深く面白かった」と言った、学びに対するモチベーションが高まった意見が多く寄せられました。講義は昨年同様、午前中開催で、参加しやすかったという声も聞かれましたが、もう少し長く聞きたかったという意見も聞かれました。今後の研修会で検討していきます。

今回の研修会を通し、日々の疑介入方法の再検討と、行動変容させる働きかけの重要性を再確認できました。

今回お忙しい中ご尽力いただきました講師の竹林先生、及び学術部担当委員の皆様、ご参加頂いた沢山の皆様ありがとうございました。

文責:第1回学術研修会担当 学術部副部長 西山脳神経外科病院 鶴窪良樹

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令和元年6月2日(日)に四国医療専門学校にて、令和元年度新人周知会を開催致しました。香川県作業療法士会 会長である松本先生(四国医療専門学校)を始め、7名の理事の先生方、事務局員と1名の県士会員、17名の新人作業療法士の皆様に参加していただきました。

県士会の説明や理事の先生方からの各部紹介をして頂いた後に、グループに分かれて意見交換や歓談が行われました。昼食中のグループ対抗レクリエーションでは、理事の先生方へ質問をする機会があり、活発な交流が行われ、笑顔の絶えない時間となりました。「作業療法士としての心構えとは」というテーマでは、「夢と希望」、「向上心」など前向きな意見が多く挙がりました。

今回の新人周知会を通して、今年度就職された新人の皆様や現会員の方に香川県士会の活動内容を知って頂ける良い機会になったと思います。

最後に、周知会に参加していただきました諸先生方、参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。

 

文責:香川県作業療法士会 事務局 飛鷹茜

 

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2019年5月16日(木)に丸亀医療センターにて第27回西讃地区OT ブロック勉強会が開催されました。

内容は、①『胃瘻について~胃瘻を造設した症例に対するアプローチ』発表者 安藤こころ先生(丸亀医療センター所属)、②『心原性脳梗塞を呈した症例~トイレ動作とインスリン注射に着目して~』 発表者 宇佐川雄太先生(丸亀医療センター所属)の2演題でした。今回、参加者は26名。

勉強会後のアンケートの感想では、「胃瘻に対して普段あまり関わらないことも学べて良かった」、「自助具の実演は参考になり良かった」、「ADL面だけでなく、胃瘻やインスリンについて詳しく評価やアプローチを知ることができた」等の感想を頂きました。

今回は作業療法士が作成した自助具の実演があったり、実際に自助具に触れたりできたことも良かったのではないかと思います。作業療法士のアイデアから患者さんの生活に広がりをもってもらえるように工夫することも専門職として必要ではないかと改めて感じました。

今回ご尽力いただきました丸亀医療センターのスタッフの皆様、ならびに学術部ブロック勉強会運営委員の皆様、諸病院連絡担当係の先生方、ご参加頂いた皆様ありがとうございました。今後とも積極的な参加の呼びかけをOT同士で行って頂ければ幸いです。

今年度のOTブロック勉強会も引き続き宜しくお願い致します。

文責:学術部部長 纐纈 功(橋本病院)

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IMG_2991(西讃地区②)

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2019年4月25日(木)に西山脳神経外科病院にて第26回東讃地区OT ブロック勉強会が開催されました。
内容は、①『重要視する目標に焦点を当てた段階的支援の経過報告』同院所属:新谷智希先生、
②『大腿骨人工骨頭置換術後に心不全の増悪をきたし介入に難渋した一症例』同院所属:岡美希先生の2演題でした。
今回、参加者は25名。
勉強会後のアンケートの感想では、「新人の1年目で大変勉強になりました」、「良いアドバイスや今後に役立つ評価など意見交換ができた」、「2年目の方々(発表者)の懸命さが伝わりよかったです」等の感想を頂きました。

これからもブロック勉強会では、様々な考えや作業療法での取り組み、疑問など、症例を通して発表して頂けたらと思います。共に作業療法について考えていきましょう。また、発表後は抄録やスライドに考察を加え、手続きを踏めば現職者共通研修「事例報告」のスタンプも獲得できますので、未取得の先生方においてはどしどし手上げ参加していただければ幸いです。
今回ご尽力いただきました西山脳神経外科病院スタッフの皆様、ならびに学術部ブロック勉強会運営委員の皆様、諸病院連絡担当係の先生方、ご参加頂いた皆様、盛況に終えることができました。ご協力ありがとうございました。
今年度のOTブロック勉強会も引き続き宜しくお願い致します。
文責:学術部ブロック勉強会運営委員会 久保 潤一郎(樫村病院)

平成31年1月27日(日)、 香川医療生活協同組合 ふれあい会議室において、第3回学術研修会「地域ケア会議および介護予防・日常生活支援総合事業に関する人材育成研修会」を開催しました。遠山和倫先生、若林桂樹先生、樋本英司先生と私、中川が講師を務めました。私を含めた講師の4名はそれぞれの市町村で実際に地域ケア会議に出席しており、会議の様子や具体的な助言内容などについてもお伝えさせていただきました。また、グループワークを通して、参加者それぞれが、新しい発見やより広い視野で深く考えることが出来るようになったように感じとれました。今回お忙しい中ご尽力いただきました講師の方々及び学術部担当委員、ご参加頂いた皆様ありがとうございました。

介護老人保健施設 白寿の杜 中川真人(学術部 部長)

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平成31年1月20日(日)に高松国分寺ホールにて第20回香川県作業療法学会が開催されました。平成最後の学会テーマは「作業療法の歩む道~幸せになるために~」と題し、一般演題14演題、特別講演では医療法人社団 東北福祉会 介護老人保健施設 せんだんの丘 施設長の土井勝幸先生による「地域包括ケアシステムに貢献するこれからの作業療法」をご講演頂きました。土井先生からは、地域包括ケアシステムの必要性の背景やそれを踏まえた、作業療法の視点からの医療介護連携、地域貢献への取り組み、人が生きるために必要とする作業の支援を通じて、地域包括ケアシステムに貢献できる作業療法についてご教授頂きました。講演内では、MTDLPの事例を踏まえた作業療法の在り方や、地域生活においては、IADLの視点、社会参加という、本人の主観的要素「本人が望む生活」に目を向け、その人らしさを支援していくことの重要性も教えて頂きました。一般演題では、2~3年目の作業療法士から10年目ぐらいまで経験年数の幅広い先生方に発表して頂きました。質疑応答におきましても活発なディスカッションができていました。今回の学会参加者は約100名であり、無事盛会に修了しました。特別講師の土井先生を初め、座長、演者の皆様、参加者の皆様、運営委員の皆様、ご協力ありがとうございました。来年は新たな年号となります。新しい時代の幕開けとして次回の第21回香川県作業療法学会におきましても、多くの先生方のご参加を心よりお願い申し上げます。

第20回香川県作業療法学会 特別補佐 纐纈 功

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平成30年12月2日(日)、認知症初期集中支援修了者研修会を実施しました。これは、継続して知識と技術を保ち、高めるための研修会で今年度から行いました。

研修は修了証を有した作業療法士で30名の参加がありました。講師は佛教大学の苅山和生先生をお招きしました。坂出市地域包括支援センターの石橋常子OTに初期集中支援の現状と事例を紹介いただき、午後から参加者でグループワークを行いました。初期集中支援での考え方を学び、対象者の生活支援は初期集中支援にとどまらず、支援やサービス利用などを各グループで提案しました。新しい仕組みやサービスを創っていくことは簡単ではありませんが、その可能性が見え研修会参加者が参画できるよう考えていきたいと思います。

認知症であっても安心して暮らせる優しい町つくりに、作業療法士の立場から参画できればと考えています。来年度も基礎、実践、修了者研修と多くの方に参加いただけるよう企画していきますので、今後ともご支援ご協力の程、よろしくお願いいたします。

認知症初期集中支援研修会担当 前田悠志

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平成30年12月9日(日)、穴吹リハビリテーションカレッジにおいて、平成30年度第2回学術研修会を開催しました。今回は岡山リハビリテーション病院より酒井英顕先生(作業療法士)をお招きし、「自動車運転再開に向けた評価と支援」というテーマで講義して頂きました。

講義では、道路交通法の変遷や現状といった基本的なことから、作業療法士として運転再開に向けた具体的な評価や支援の方法、医療機関と教習所との連携の取り方など、事例を通してわかりやすく紹介して頂き、大変充実したものとなりました。

臨床を経験する中で患者様より運転再開を希望する声はよく聞かれます。身体機能や高次脳機能を適切に評価することはもちろん、病前の運転傾向、その方にとって運転をすることの意味や、キーパーソンの存在などを把握しておくことの大切さを学びました。

お忙しい中、ご尽力いただきました酒井先生、ご参加頂いた皆様、大変ありがとうございました。これからも香川県作業療法士会の会員の皆様に臨床で役立つ研修会を開催出来ますよう、部員一同頑張って参ります。今後とも宜しくお願い致します。

かがわ総合リハビリテーションセンター 藤井麻莉(学術部 第2回学術研修会担当委員)

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平成30年9月2日(日)、県からの補助を受け今年度も認知症初期集中支援員養成研修会を実施しました。午前の基礎研修は47名の参加がありました。昨年度も含め基礎研修受講者を対象とした実践研修も午後に開催し、54名の参加があり修了証を発行しました。県健康福祉部長寿社会対策課井下課長様のあいさつをいただき、講師は佛教大学の苅山和生先生に加え、尚寿会あさひ病院認知症疾患医療センターの倉元貴志先生もお招きしました。また京都府作業療法士会の認知症支援委員会から森志勇士先生、森奈奈先生の視察、助言があり講演、グループワークとも充実した研修会となりました。

修了者研修は12月2日に開催予定です。初期集中支援に限らず地域への実践につなげられるよう、今後も講師の助言を受けて進めていく予定ですので、ご参加のほど、よろしくお願いいたします。

学術部特別研修会担当:しおかぜ病院 前田悠志

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