令和元年6月23日(日)、サンメッセ香川において、令和元年度第1回学術研修会を開催しました。今回は大阪府立大学准教授、竹林崇先生をお招きし「行動変容を導く上肢機能回復アプローチ」というテーマで講義して頂きました。当日は、過去最高人数の114名の参加がありました。
脳科学の知見に加え、CI療法の研究結果からエビデンスを示され、介入方法も動画やわかりやすい写真を交えて伝えていただきました。学習を基盤とした上肢機能訓練におけるコンポーネントとして1、麻痺手に対する量的な訓練 2、課題指向型訓練(Shaping、Task-practice)3、麻痺手に対する行動学的手法(Transfer Package)が重要であると述べられていました。特に目標設定とその共有、日常生活でのモニタリングや日記法など、生活場面に繋げる重要性を具体的に示されており大変勉強になりました。麻痺手を他動ではなくいかに主体性を持ち、使用できるかどうか、明日からの臨床介入に繋がるヒントが沢山提示されました。
終了後の出席者のアンケートも好評で「講義内容が分かりやすかった」「画面越しでは無く直接聞けて良かった」「研究の話と実際の臨床の話が聞けたこと、動画もありわかりやすかった」などポジティブな意見が多くさらには「とても興味深く面白かった」と言った、学びに対するモチベーションが高まった意見が多く寄せられました。講義は昨年同様、午前中開催で、参加しやすかったという声も聞かれましたが、もう少し長く聞きたかったという意見も聞かれました。今後の研修会で検討していきます。
今回の研修会を通し、日々の疑介入方法の再検討と、行動変容させる働きかけの重要性を再確認できました。
今回お忙しい中ご尽力いただきました講師の竹林先生、及び学術部担当委員の皆様、ご参加頂いた沢山の皆様ありがとうございました。
文責:第1回学術研修会担当 学術部副部長 西山脳神経外科病院 鶴窪良樹