人に信頼される作業療法士を目指して

作業療法の種類

身体障害の作業療法

Occupational therapy for disabled

  • 1.身体機能面への働きかけ

    作業活動を通じて、実際の生活に必要な筋力、関節の働き、感覚機能などの維持・改善を図ると共にスムーズな動きや耐久性の獲得などを行います。

  • 2.高次脳機能面への働きかけ

    生活に必要な時間・物の扱い方・周囲の状況の認識、物事の記憶、計算、動作の順序や方法を決定し遂行していくなどの能力を評価し、治療・訓練します。

  • 3.心理面への働きかけ

    長期入院や障害により、失われやすい精神活動や生活に対する意欲の維持・改善を図ると共に、不安を和らげたり、自信づけを行ったりします。

  • 4.日常生活活動面への働きかけ

    食事、更衣、排泄などの身辺動作や家事動作について、その動作ができない原因を評価し、その人にあった適切なやり方・介護の方法を訓練・指導します。

1.身体機能面への働きかけ

職場復帰や就職に向けて、身体機能、作業能力、一般能力(学習能力、注意力、問題解決能力など)移動、コミュニケーション能力などを評価し、訓練を行います。

老年期障害の作業療法

Occupational therapy for failure of old age

  • 1.身体機能面への働きかけ

    作業活動を通じて、実際の生活に必要な筋力、関節の働き、心肺機能などの低下を予防すると共に体力の維持、増進を図ります。

  • 2.日常生活活動面への働きかけ

    食事、更衣、排泄などの身辺動作や家事動作について、その動作ができない原因を評価し、その人にあった適切なやり方・介護の方法を訓練・指導すると共に、規則正しい生活リズムの獲得をします。

  • 3.心理面への働きかけ

    心身の機能の低下や、生きる目的の喪失等により生じる不安を和らげ、心理的安定を促すとともに、生活に対する意欲等の精神活動の活性化を図ります。

  • 4."生きがい"への働きかけ

    個々の生活環境や経験を生かした趣味的活動や自己表現の機会を持つことにより、生きがいの再獲得をはかり、自発的な生活が送れるように促します。

1.社会的側面への働きかけ

グループ活動や行事等への参加により、対人交流を促し、集団での役割意識を再獲得することで生活圏の拡大を図ります。

発達障害の作業療法

Occupational therapy for developmentai disorder

  • 1.粗大運動機能の発達を促す

    日常生活活動や遊びに必要な首のすわり、坐位、立位、移動動作(腹ばい、四つばい、歩行)などの獲得に向けて治療を行います。

  • 2.巧緻運動機能の発達を促す

    肩や肘を含めた、手の機能(つかむ、つまむ、はなす)の発達を促し、日常生活に必要な巧緻運動、両手運動、目と手の協調性の獲得に向けて治療を行います。

  • 3.日常生活活動能力の発達を促す

    書字動作などの学校生活に必要な学習活動も含めた、食事、更衣、排泄、入浴などの日常生活活動力の獲得に向けて治療を行います。

  • 4.学習基礎能力の発達を促す

    学習にとって必要な方向、形、数、色、大きさなどの概念の発達を促します。

1.身体機能面への働きかけ

種々の遊びやゲーム、グループ活動などを通して情緒の安定、自己統制力の向上や対人関係、役割遂行の発達を促します。

精神障害の作業療法

Occupational therapy mental disorder period

  • 1.症状安定に向けての援助

    活動を通じて気分転換、欲求充足を行い、情動の不安定さや思考、行動のまとまりのなさを調整するとともに、健康な機能を促進します。

  • 2.対人関係の改善

    患者の心の葛藤を理解し、治療者との関係をもとに、他者とより良く交流していけるような体験の場を作ります。

  • 3.基本的な日常生活への援助

    病気のために不規則になった生活の修正をはかり、必要な生活技術の獲得をめざします。

  • 4.社会生活への援助

    主体的な生活をめざし、より良い社会生活が営めるよう援助を行います。